農神節慶

サートゥルナーリアとその産駒達を応援するブログ

今週(3月21日~27日)予定日とされる牝馬たち

今週も続々と12頭ですが、いよいよ明日はサートゥルナーリアの満6歳の誕生日となります。末永く出来る限り健康に過ごしてくれることを願ってやみません。

 

また、先週は千代田牧場さんのホームページにてモーニングコールの2022(牝)が3月13日に無事誕生したことが確認できました。おめでとうございます!つくづく日々お忙しい中でも情報を公開して下さる牧場の方々には感謝の気持ちでいっぱいですね。

 

21日 アトラクティヴレディ  キャサリンオブアラゴン

22日 イースセティクス  デリキットピース

23日 ティーエスクライ  ディーチェ

24日 ジェントルウーマンII

25日 モルガナイト

26日 スプリングサンダー  ミュージカルロマンス

27日 インランジェリー  リトルダーリン

 

アトラクティヴレディは7戦1勝の海外馬。半兄にはアメリカの芝G1を勝ったDesert Blancがいて、半姉の産駒には後の欧州マイル王者Palave Pier相手にもG1で好走したWichitaがいるという血統で、かなり勢いのあるファミリーといえそうです。本邦での初産駒のWootton Bassett産駒が今年2歳のためまだデビューしておらず、産駒の適性がまだ分かりませんが、近親の活躍を見るとマイルから2000mで活躍すると予想されます。

キャサリンオブアラゴンは3戦1勝の海外馬。以前コラムで紹介しましたが、本馬は血統面での話題が尽きません。まず母がMonevassiaですので、2代母が歴史的名牝Miesqueラヴズオンリーミーを半姉に持ちますので、リアルスティール&ラヴズオンリーユー兄妹が近親ですし、それはつまりKingmamboやAlpha CentauriやKarakontieやStudy of Manらも近親にあたります。Miesque牝系はG1馬がズラリと並ぶ世界的名牝系ですから、その中では本馬の産駒は正直見劣りしてしまいますが、その血の力が発現することを願っています。とはいえ、日本競馬にしては濃いクロスがどう作用するかは神のみぞ知ることでしょう。まずは無事に産まれてきて欲しいと思います。

イースセティクスは未出走。セレクトセールで7560万円と高い評価を受けていましたが体質の弱さもあってデビューには至らなかったようです。血統面では、とても優秀な一族で、本馬のきょうだいが軒並みセレクトで高値となるのも納得です。母の半妹はアメリカG1を2勝3代母もアメリカG1馬で、その産駒には種牡馬としても活躍したBernardiniがいますし、少し遠いですがフェブラリーステークス馬インティも同じ牝系出身です。ちなみに本馬の半兄にジャミールフエルテという馬がいますが、萩ステークスの2着馬だったという縁?があります。

デリキットピースはオープンの忘れな草賞を含む3勝。オークスでは6着でしたが現役後半は主に短距離レースで走りました。血統面よりも気性面からでしょうか。どんな産駒になるでしょうね。近親の活躍馬としては佐賀記念を勝ったエアピエール、以前も紹介したオークスアドラーブルその産駒エモシオンがいます。アドラーブルは母の半姉にあたります。

ティーエスクラは現役時代4勝ですが、2歳から7歳まで45戦も走り続けた非常にタフ牝馬でした。出走した条件戦では後のG1馬や重賞馬とも走っていたりしていて面白いです。血統はというと、地方重賞で活躍しJBCクラシックで3着もあったレイナワルツで、牝系の祖があのフローリスカツプです。日本導入以降連綿と活躍馬を輩出し続けたフローリスカツプ牝系は2021年大阪杯をレイパパレが制したことで再び脚光を浴びたことも記憶に新しいですね。ちなみに本馬の5代母とレイパパレの4代母が同じヤマニサクラという牝馬ですので、少し遠めの近親と呼べる程度の血の繋がりがあります。

ディーチェは未勝利でしたが、血統は超一級品。本馬もMonevassia系統のMiesque牝系出身の馬です。この牝系も如何に発展し続けているかが分かりますね。2代母Rumplestilskinマルセルブサック賞などを制しカルティエ賞最優秀2歳牝馬に輝きました。その産駒、つまり本馬の母の全妹にはヨークシャーオークスなどを制したTapestry母の全弟がジュベナイルターフステークスを制したJohn F Kennedyですので本当にすごい一族です。やはりこの牝馬でも血の活力に期待したいですね。

ジェントルウーマンⅡは6戦1勝の海外馬。母の全兄がミドルパークステークスを勝利したLujain2代母がイギリスG3の勝ち馬2代母の半兄がサンタアニタハンデキャップを制したMartial Lawといった感じで牝系からは何頭も活躍馬が出ているようです。産駒が日本でどのような活躍をしてくれるかは正直分かりません。輸入されて日本の種牡馬を付けたのが今回初めてですので、デビューしてのお楽しみです。

モルガナイトは現役時に4勝しましたが、やはり血統面での優秀さが目立ちます。2代母キャサリーンパーは、クリソライトマリアライトリアファル・クリソベリルのきょうだいらを産んだクリソプレーズジャパンカップダートを勝ったアロンダイトを輩出する名牝。本馬の半弟ダンビュライトAJCC京都記念を勝ち重賞戦線で活躍してきましたし、何より本馬自身が東京新聞杯を勝ったブラックスピネルを産んだ実績があります。その他の産駒もデビューして1戦のみのゴーシェナイトを除けば全頭勝ち上がっていますのでとても優秀ですから、期待せずにはいられません。

スプリングサンダーは重賞は勝てなかったものの鋭い末脚を武器に好走を続けたオープン馬で、ロードカナロアとも競争したことがありました。血統的にはむしろ一流の中長距離馬を多く輩出してきた一族で、彼女が珍しかったといえます。半兄が春の天皇賞スズカマンボで、半姉の産駒クイーンマンボ中距離ダート重賞で活躍しました。2代母キーフライーヤーの全姉は元祖G1馬3頭の母ダンシングキイですから、その産駒には上からエアダブリンダンスパートナーダンスインザダークダンスインザムードがいます。他にもこの牝系からは活躍馬が何頭も出ています。自身も母として、ほとんどの産駒が勝ち上がりスカーフェイス重賞で2着もあり十分優秀ですので期待しかありません。ちなみに、本馬は2021年ジェイエス主催の繁殖牝馬セールにて受胎馬の最高価格で落札されていますので、牧場の方も期待されていることと思います。まずは無事の出産と誕生を願っています。

ミュージカルロマンスBCフィリーメアスプリントなどを制しアメリカのG1重賞戦線で活躍して、エクリプス賞最優秀短距離牝馬にも輝いた名牝です。繁殖セールで高額落札されて来日し、その産駒が1億円の高額で募集されるなど大きな期待がかけられてきました。産駒達は今年3歳のソリダリティ以外の3頭がいずれも勝ち上がっているためある程度優秀な繁殖牝馬だと言えますが、恐らく他の活躍している輸入繁殖と比べると現状は当時期待していたほどではないのかもしれません。個人的にはとても楽しみにしています。

インランジェリースピンスターステークスなどを勝ったアメリカのG1馬です。牝系は非常に非常に優秀で、がG2馬2代母BCジュヴェナイルフィリーズなどのG1馬と3代続けて重賞勝ちとなっています。更に本馬の半妹は名繁殖牝馬レッドファンタジア。共にデイリー杯2歳ステークスを勝ったレッドベルジュール&レッドベルオーブ兄弟を筆頭にデビューした産駒5頭はいずれも勝ち上がって、重賞好走やオープン入りを果たすという驚異の母です。インランジェリー自身の産駒は正直活躍できていませんが、牝系自体は日本とも相性良く走っていますから、これからの活躍を期待します。

リトルダーリンは現役時代に3勝。エリモエクセルは1998年オークス賞4勝し当時の古馬牝馬戦線で活躍し、近親のエリモブライアンステイヤーズステークスを制するなど長距離重賞で活躍しました。その他に近親で重賞馬はいませんが、多くが勝ち上がっており安定感のある一族であることがうかがえます。牝系的には、スタミナがありそうですので父母双方の良さを受け継ぐ産駒になることを願っています。

 

 

どうか無事でありますように。