農神節慶

サートゥルナーリアとその産駒達を応援するブログ

セレクトセール上場予定のサートゥルナーリア産駒紹介その3

351番 ダイワパッションの2022 牝馬 黒鹿毛 1/29 母父フォーティナイナー

ノーザンファーム生産馬ではなくとも、G1馬の妹として注目を集めるであろうのがこの馬です。

ダイワパッション4連勝でG3フェアリーSとG2フィリーズレビューを制した実績馬で、その能力は半兄エポカドーロにも引き継がれ皐月賞を制覇したことを覚えている人も多いことでしょう。更に半兄キングストンボーイは青葉賞2着となり藤沢師最後のダービー参戦のチャンスがありながらも馬優先で回避した事が話題にもなりました。

エポカドーロ以降にセレクトセールで上場された半兄2頭はいずれも7000万円を超える価格で落札されていましたが、本馬は牝馬ですのでそこまで価格が高騰することはなさそうです。とはいえ、繁殖に上がってもかなり自由に配合できる血統になっていることからそれなりの価値はあるのではないかと想像しています。ダイワパッション自身はサンデーもキンカメも持っていませんし、サートゥルナーリアではどちらも代を経ているため、その牝馬産駒のその更に仔となると、クロスが発生してもキツくなりすぎないですからね。それこそキングカメハメハの3×4を狙えることでしょう。

母も兄たちも早くから活躍していましたし、母が届かなかった牝馬クラシックを目指して頑張ってくれたら嬉しい1頭だと思います。


363番 コンテッサトゥーレの2022 牡馬 鹿毛 2/18 母父ディープインパクト

社台ファームが誇る名門牝系の一つスキーパラダイス牝系出身の良血馬がセレクトに登場です。スキーパラダイスといえば、武豊騎手とのコンビで仏G1ムーランドロンシャン賞を制し、日本でも京王杯スプリングCを制したことでも有名な競争馬でしたが、その繫殖成績は現役実績を凌駕するといっても差し支えないでしょう。その産駒であるエアトゥーレ阪神牝馬Sを制しモーリスドゲスト賞でも2着に入りましたが、母となってから、セントウルSシルクロードSを勝ったアルマティトゥーレ、皐月賞などを制したキャプテントゥーレ小倉記念を勝ったクランモンタナ重賞馬3頭を輩出その他7頭の産駒が中央で勝ち上がっており、素晴らしい繁殖成績と言う他ありません。その中には先日の天皇賞春で大きな話題になったシルヴァーソニックもいます。母コンテッサトゥーレはその内の1頭で、新馬勝ち後2戦目のOP紅梅Sを勝ち、桜花賞でも3着に入った実績でした。

またスキーパラダイスの産駒アグネスショコラはゴールデンチケットロワジャルダンというダート重賞勝ち兄弟を輩出していることから、距離芝ダート問わずに広く活躍馬を輩出するこの一族がいかに優秀かがわかります。

本馬も距離適性としては中距離まで走れたら良いですが、一族の成績を見ると距離に関しては父の影響を受けやすいようですので、スピードに長けるようであれば、マイル前後で活躍することもありそうです。どんな産駒に育つのか予想がつかない分楽しみも大きいかもしれませんね。

セレクトセール上場予定のサートゥルナーリア産駒紹介その2

339番 ラルケットの2022 牡馬 黒鹿毛 2/10 母父ファルブラヴ
個人的にはセレクトセールに上場されるとは思っておらず、驚きました。先日引退が発表され種牡馬となるマイルCSステルヴィオの半弟にあたる良血馬で、厳密に言えばステルヴィオの父がロードカナロアですから、いわゆる3/4同血になります。母のラルケットは4勝をあげクイーンCでも3着のあった馬でしたが、母としても優秀でステルヴィオを含めて産駒は6頭デビューして5頭が勝ち上がりました。しかもその5頭はいずれもキンカメ系の産駒で、キンカメ系とは非常に相性が良いといえます。当然本馬の活躍も期待したくなるところ。

牝系はというと5代母があのスイートルナ、史上初無敗三冠馬となったシンボリルドルフの母にあたりますし、しかも4代母スイートコンコルドの父はパーソロンですから、シンボリルドルフの全姉です。更にはトウショウボーイの血も入っており、かつての日本競馬を代表する名馬の血が流れていますので、是非とも活躍を願いたくなります。その他の血統面で言えば、サンデーの4×3がある事に加えて、Sadler's WellsとFairy Kingの全兄弟クロスがあることも特徴的でしょう。

あと、本馬の半兄のラルケットの2021(父レイデオロ)が初日に上場されており兄弟揃っての登場となります。それぞれどんな評価になるのかは正直気になるところですので、当日を楽しみに待ちたいと思います。

距離適性は最終的にはマイル前後に落ち着くかもしれませんが、出来次第では3歳までは中距離で走ってほしいとは思います。半兄ステルヴィオがダービーまで頑張っていたことを考えても可能性はあるはずです。

 

346番 ガーデニアの2022 牡馬 鹿毛3/3   母父Galileo
母ガーデニアは外国産馬で未出走でしたが、その血統や近親が非常に魅力的な1頭です。半姉にはマルセルブサック賞やロートシルト賞など英仏G1を4勝したElusive Kate伯父にはBCクラシックドバイワールドCを制したPleasantly Perfectがいて、2代母Regal Staeとその姉Seven SpringsはG1モルニ賞を姉妹で制覇など素晴らしいファミリーとなっています。

実はガーデニアとサートゥルナーリアはいずれもPesetaという牝馬を共通の祖先として持っています。ガーデニアにとっては5代母、サートゥルナーリアにとっては6代母と、近親とまでは言えませんが比較的近い関係にあると言っても差し支えないでしょう。一方の子孫は欧米で、別の子孫は日本で大活躍しているわけですから、Peseta自身かはたまたその先祖かは分かりませんが、凄まじい遺伝能力と言う他ありません。

ラルケットの方は全兄弟クロスでしたが、本馬はSadler's Wellsだけの4×3クロスを持ちます。またMr.Prospectorの5×5×5のクロスを、Kingmamboの4×4のクロスを介して持ちます。サドラーの血を強めることはスピードを削ぐ事が予想されますが、削がれ過ぎずに持続力やタフさを備えた産駒にならないだろうかと思案しています。

牝系の活躍馬を考えると中距離で活躍してくれたら嬉しいですね。

セレクト上場予定のサートゥルナーリア産駒紹介その1

316番 カゼルタの2022 牡馬 栗毛 2/11 母父ハービンジャー
サートゥルナーリア産駒として初めてセールに登場することとなるのが、このカゼルタの22。母の4番仔にあたり、上の3頭はいずれも牝馬ですので、きょうだい初の牡馬となります。姉達はいずれもセレクトセールに上場されており、上から3600万円、3600万円、5000万円と牝馬としてはいずれも中々の価格で落札されてきました。

近親にはあのG1馬!という馬はいませんが、3代母ガゼルロワイヤルは仏ヴェルメイユ賞英オークスでいずれも2着に入るなど英仏のG1・重賞戦線で活躍しました。2代母エルダンジュはその産駒9頭の内8頭が中央で勝ち上がり、残りの1頭も大井で2勝をあげる素晴らしい繁殖牝馬で、その中には3勝をあげ京成杯3着のアドマイヤテンクウ、5勝をあげセントライト記念3着のアドマイスピカ、ブリリアントSスレイプニルSなど7勝をあげ今年の川崎記念でも2着に入ったエルデュクラージュがいます。カゼルタ自身も現2勝クラスを突破して計4勝をあげており優秀でした。更に、エルダンジュはキンカメ系との相性が良く、キンカメ産駒2頭もカナロア産駒2頭も2勝以上をあげていることからも、その産駒であるカゼルタとサートゥルナーリアとの配合も大いに期待できることでしょう。

血統面では、サンデーサイレンスの4×3クロスがあり、母父がハービンジャーですのでNorthan Dancerの多重クロスが5代より奥で成立しています。その一方で、2代母にはNorthan Dancerの血が一滴も入っていないため、いわゆる1/4非Northan Dancerの形となります。サートゥルナーリア自身がNorthan Dancerの血を多く引いており、繁殖側では父母相似で血を強調するか、逆にNDの血が薄いか持たないか、いずれかが配合のポイントになるであろうと思われます。本馬は後者でしょう。

カゼルタ自身を含めた牝系が活躍する距離を考えれば本馬も芝中距離での活躍を期待したいところです。

 

333番 ホーリーウーマンの2022 牡馬 栗毛 4/4 母父Tawqeet

2頭目はどんな評価になるのか個人的に気になっている産駒です。母のホーリーウーマンはアルゼンチンで活躍した馬で、現役時代は21戦して10勝、2着3回、3着1回。その10勝の内G1を1勝、G2を2勝、G3を5勝という実績を誇ります。いずれも古馬重賞で1000mのレースのようですから、高いスピード能力を保ち続けたことがうかがえます。日本で供用後初めての産駒ですから、果たしてどう評価されるでしょうか。

血統面でいうと母父Tawqeetが日本では馴染みが薄いのですが、キングマンボ産駒で現役時代は英セントレジャーで3着に入り、豪コーフィールドカップなどを制した中長距離G1馬でした。その産駒であるホーリーウーマンが1000mのレースで活躍したのは母系の影響かもしれません。母の半姉にも重賞馬がいるようですから牝系の活力も相当なものがありそうです。日本ではアルゼンチン出身の母を持つ活躍馬が数多くいますので、期待せずにはいられませんね。

日本でもあまり多くはないキングマンボの4×3のクロスが成立していますが、これがどう影響するかは個人的には分かりません。名品Miesqueの血でスピード能力が強化されていると芝でも結果を残せるのではと個人的には考えています。距離適性としてはマイル前後になるのではないかと想像していますが、短距離路線で活躍する可能性もあるでしょう。

ちなみに販売者のアスランさんの公式Twitterにて母子の写真が見れますので、是非。巨大な流星が特徴的で可愛いです。

 

最初の2頭はいずれも栗毛ということで、早々に判明はしていましたが、サートゥルナーリアは産駒に栗毛が産まれるヘテロ鹿毛であることがわかります。近年はホモ鹿毛種牡馬が活躍して栗毛が減っているようですから、少しでも多く栗毛増加に貢献(?)できたらいいですね。個人的にはシーザリオのような青毛が一番好きなのですが、栗毛は栗毛で綺麗ですし、尾花栗毛とか芸術品のような美しさですから、産駒でもぜひ見てみたいと願っています。

セレクトセール2022にサートゥルナーリア産駒の当歳馬達が14頭上場予定

セレクトセール2022の当歳セクションで上場予定のサートゥルナーリア産駒が公開されました。

実に14頭も予定されており、そのラインナップも素晴らしいですね。しかも当歳セリの最後に登場するのがサートゥルナーリア産駒のミカリーニョの2022ということで、セレクトセール自体のトリを飾る事となります。とても期待されているのを感じられてファンとしてはとても喜ばしく思いますね。これからも長くセレクトセール、そして競馬会を代表する種牡馬であってほしいと願っています。

既に出産予定日は全頭過ぎましたので、恐らく初年度産駒達はほぼ産まれたと思われます。日曜日に更新するネタがなくなってしまったと思っていましたが、セレクトセールで上場予定の産駒達についての紹介を深堀したいと考えています。血統面は勿論、きょうだいや近親の活躍等々、個人的に気になるポイントをピックアップしていくつもりです。上場番号順で2頭ずつ紹介していくとちょうどセレクトセール直前になりそうですので、程濃く書いていきます。

今からセール当日が待ちきれませんし、全頭が無事に過ごしてくれることを願ってやみません。

今週(5月9日~15日)予定日とされる牝馬たち

遂に初年度産駒の予定日シリーズも最終回になりました。4頭ですが内容は濃いです。

5月24日には今年のセレクトセールで上場される馬のリストが公開される予定のようですので、これまでご紹介した母馬の産駒が何頭かは載っていることでしょう。楽しみです。

 

10日 サンテミリオン  リーチコンセンサス

11日 サトノジェイド

15日 ホワイトソックス

 

サンテミリオンはこのシリーズで最後に登場するG1馬になります。三冠牝馬アパパネオークスで同着となったことでも有名なオークスです。牝系は調べてみると母モテックと2代母SudakaフランスG3勝ち馬で、半弟レコンダイト目黒記念2着といった感じですが、それ以外では特に目立つ馬がいるわけではなさそうです。母としても地方での勝ち馬は出ていますが、まだ中央では勝てていないようですので、兄たちが先かもしれませんが、産駒には中央での活躍を願いたいですね。

リーチコンセンサスは勝ち鞍こそ4勝でオープンまであと一歩でしたが、クラブの規定引退まで走り続けて1億円以上稼いだ孝行馬でした。本馬の血統はといえば、2代母が以前紹介した活躍馬を多数輩出し続けているラスティックベル。なんといっても母がインディスユニゾンですので、ノームコア&クロノジェネシス姉妹が姪で、その母クロノロジストが半姉にあたります。しかも本馬の父はフレンチデピュティで、クロノロジストの父はクロフネですから、3/4同血とかなり近い血統構成です。是非とも産駒の活躍を期待したい1頭です。

サトノジェイドは未勝利。本馬は海外生まれでしたが、後に母が日本に輸入され弟妹たちは日本生まれになっています。血統的にはつい先週紹介したばかりのドイツのMライン出身で、母ミスティックリップスはドイツオークスです。母としてはデビューした2頭がいずれも中央で勝ち上がっており更なる活躍が期待できそうですね。半弟ハーメティキストは父ロードカナロアでオープン馬になっていることから、血統構成が近いサートゥルナーリアとの産駒もやはり期待したくなるというものです。

ホワイトソックスは中央で未勝利も名古屋で3勝をあげました。血統背景が非常に魅力的でなんといっても、2代母が以前にも紹介した名牝Pacific Princessです。ビワハヤヒデナリタブライアン兄弟やファレノプシスキズナ姉弟など何頭もの活躍馬を送りだしており、素晴らしいというほかありません。本馬の母Ocean Catファレノプシスキズナの母キャットクイルとは全姉妹の関係にあるため、特に近い近親となります。是非産駒には彼らに続く活躍を願いたくなります。

 

 

どうか無事でありますように。

 

今週(5月2日~8日)予定日とされる牝馬たち

いよいよ5月に入り今年の新馬戦のデビューが近付いてきました。2年後の今頃は産駒デビューを心待ちにしていることでしょう。今年誕生した産駒達が無事に成長してくれることを願うばかりです。では今週の6頭です。

 

2日 ピュアアイズ

3日 パラダイスリッジ

4日 ワイルドウインド

5日 ナイキトリック

8日 ビックピクチャー  マザイ

 

ピュアアイズは門別で3勝後、中央復帰して2勝しました。母の名前がミスワキジャパンといって、いかにもあの馬が思い浮かぶ名前ですが、日本でも産駒が活躍したG1馬Miswakiは3代母の半兄にあたりますのでそこから命名したと思われます。牝系からは他にもG1馬やG2馬、更に遡るとメイショウオウドウを輩出しています。近親は地方でも活躍しており、産駒は芝でもダートでも期待できそうです。

パラダイスリッジは1勝。本馬の母はあのクロウキャニオンで、最初の種付けから不受胎も流産も一切なく毎年産駒を産み続け、しっかり全頭がデビューし、その上全頭勝ち上がるという名繁殖牝馬です。その上で、上からボレアスカミノタサハラ、ヨーホーレイクは重賞を勝っており、その他5頭が重賞2,3着という驚異のお母さん。この厳しい世界でこのアベレージは恐ろしさすら感じます。本馬も母程は難しいかもしれませんが、初仔がデビューして早速勝ち上がっていますので期待したいですね。ちなみに牝系は少し遡るとかなり優秀で、その一部だけでもトリプティク、ジェネラス、ディーマジェスティ、タワーオブロンドンらが同牝祖で、アメリカンファラオの後継種牡馬として今年から日本で導入されたヴァンゴッホも同じファミリー出身となっています。

ワイルドウインド愛リステッド勝ち、仏1000ギニー3着などがある海外馬です。競争実績よりもやはり注目されるのはその血統でしょう。本シリーズ何頭目かもう忘れてしまったMiesque牝系の出身です。母ウーマンシークレットの半妹がラヴズオンリーミーや以前紹介したキャサリンオブアラゴン、以前紹介したディーチェの2代母Rumplestiltskinです。もう近親の活躍馬はおおよそ言及した為もう割愛するものの、本当にこの牝系出身馬日本に何頭いるのだろうと思いますが、それだけ日本で優秀だということでしょう。

ナイキトリックは現役時代1勝。牝系はというと、2代母の半姉がアメリカG2馬、5代母からはアメリカG1馬が2頭出ていたりしますが、日本ではまだ重賞を勝つ活躍馬は出ていないようです。誕生する産駒の血統的にはサクラバクシンオーが持つNorthan Dancerのクロスがあるものの母系が今の日本では主流でない血統が多く、ナイキトリックの母ナイトフェイバーにはNorthan Dancerの血が一滴も入っていない為、いわゆる1/4異形の形が成立しています。戦績を見ると産駒は短距離からマイルで走りそうです。

ビックピクチャーは現役時代に2勝。サートゥルナーリアの半姉シーリアが最後に勝ったレースの2着だった縁(?)があります。かなり前に紹介したニートリップの半妹にあたりますので、本馬もG1を3勝したストレイトガールの半妹にあたります。前回紹介しそびれましたが、本馬の牝系から桜花賞シャダイカグラが出ていますので、スピードをよく伝える牝系なのでしょう。スピード自慢の産駒が産まれて欲しいものです。ちなみに、ストレイトガールの今年の種付けは半兄エピファネイアです。こういうケースは今後もありそうですね。

マザイは3戦0勝の海外馬。不思議な名前をしていますが、れっきとした良血馬です。母ムーンレディG2独セントレジャーなどを制しています。母の名前でピンと来た方もいることでしょう、本馬の半弟には日本ダービー天皇賞秋を制しデムーロ騎手の最敬礼でも有名なエイシンフラッシュがいるのです。いわゆるドイツのMラインと呼ばれる牝系出身で、牝系からは他にも活躍馬が出ています。また本馬は母としては、4頭が中央で1頭が地方で勝利を挙げており優秀な成績を残しています。エイシンフラッシュも父として今年は飛躍しそうですので、半姉マザイも更なる飛躍を願いたいですね。

 

どうか無事でありますように。

今週(4月25日~5月1日)予定日とされる牝馬たち

今週はまた多く13頭になります。出産シーズンもそろそろ終盤戦ということは、種付けシーズンも後半戦に入ったということでしょうから、残りの期間も無事に乗り切って欲しいですね。

 

25日 クリスプ  ブリュネット

26日 ウィキッドリーパーフェクト

27日 エアマスカット

28日 エヴィータアルゼンティーナ

29日 アメリ  フォーチュンワード

30日 カーリンズビーエフエフ  ジャジャウマガール

5月1日 エピストロフィー  パローマ  スズカマドンナ  モルトフェリーチェ

 

クリスプG1サンタアニタオークスを制した海外馬です。本馬の牝系は多くの活躍馬を出しておりその一部のみに絞っても、近親でもG1馬WhywhywhyG2馬Spellbinderがいます。また、本馬は母としてジャパンダートダービーなどを制したダノンファラオを輩出していることからもその優秀さが分かります。上のきょうだい達のほとんどがセレクトセールに上場されているため、サートゥルナーリアとの産駒もセレクトセールで見れる日が来るかもしれません。

ブリュネットは現役時3勝をあげフローラステークスで3着に入りオークスにも出走しました。近親の中に日本で大活躍した産駒はまだいないようですが、牝系からはアメリカG1やブラジルG1を制したヴァージニー(本馬の2代母)ブラジルG1を制したビーフェアーの姉妹が出ています。ここ数年はロードカナロアが連続して付けられていましたが、サートゥルナーリアに変わってどうなるでしょうか。

ウィキッドリーパーフェクトアルキビアデスSというアメリカG1を制した海外馬です。産駒にはG2時代のホープフルステークスを制したハートレーがおり、日本でも活躍馬を送り出すことができることは証明済みです。産駒はクラブで募集されたり、セレクトセールに上場されたり、どちらもありますので、産駒がどうなるかはいずれ分かる事でしょう。

エアマスカットは1戦のみで未勝利引退でしたが、血統は非常に素晴らしいものがあります。「エア」の冠名でお馴染みの名馬たちを多数輩出してきたアイドリームドアドリーム牝系出身で、エアメサイアといえばシーザリオラインクラフトで3強を形成し秋華賞などを制しました。その産駒、本馬の半弟エアスピネルと言えば、2歳戦から活躍し重賞を3勝して9歳の今でもダートに転向して活躍しています。他にも半弟エアウィンザー、甥エアアンセム重賞馬ですし、エアシャカールエアシェイディエアデジャヴーエアソミュールも近親という正に名牝系の一族です。是非次の活躍馬をと願っています。

ヴィータアルゼンティーアメリカG1のラブレアSなどを制した海外馬。少し調べてみると、牝系からは海外でG1馬やG2馬が出ているようです。繁殖としてはまだ重賞馬は出ていませんが、産駒4頭が中央で勝ち上がっており、繁殖に上がった産駒も母として中央勝利馬を出すなど一定の優秀さを示しているといえます。

アメリは現役時代に3勝。母アゼリが非常に有名で、BCディスタフ制覇、アップルブロッサムハンデキャップ3連覇などG1を計11勝、獲得賞金額はゼニヤッタに抜かれるまでの北米牝馬記録でエクリプス賞年度代表馬を1度、最優秀古馬牝馬を3年連続で獲得し、アメリカ競馬殿堂入りを果たしています。来日前の産駒に重賞馬がおり、日本での産駒は重賞馬こそまだですが、デビューした産駒はいずれも勝ち上がっていて、ロイカバードは重賞でも好走したオープン馬でした。とはいえセレクトセールで軒並み1億を超える価格で落札されていたことを考えると物足りないとはいえます。アメリ自身も母として順調でデビューした産駒2頭5歳プライムフェイズが2勝と4歳ガンダルフが3勝をあげています。産駒が楽しみですね。

フォーチュンワード2歳オープンの芙蓉Sなどを制し牝馬ながら朝日杯にも出走しました。産駒には中央時代に6連勝でアンタレスS平安Sを制し、現在9歳ながらも佐賀で活躍しているグレイトパールがいます。2代母ビクトリアクラウンかつてのエリザベス女王杯を制するなど現在における最優秀牝馬2歳牝馬、最優秀3歳牝馬に輝いた牝馬でした。近年の近親には重賞好走馬が何頭もいるものの目立った活躍馬はあまりいませんが、この牝系は遡ると小岩井農場の基礎輸入品馬で最も繫栄したビユーチフルドリーマーに至る歴史ある名牝系ですので、産駒に期待です。

カーリンズビーエフエフは海外馬でJBISによると3戦0勝でした。ただ血統・牝系が優秀でして、まず半姉の産駒には大活躍中の新種牡馬ドレフォンがいます。更に母の半姉はカナダG1馬のCannock Chase、愛オークスヴェルメイユ賞、英チャンピオンズフィリーメアを3連勝してカルティエ賞最優秀3歳牝馬にも輝いたStar Catcherの兄妹を輩出しました。英語表記がCurlins B F Fととても特徴的なのが個人的には好きな一頭で、どんな由来なのか始めて見た時から気になっています。どこかで由来を知りたいですね。

ジャジャウマガールは現役時代に1勝。牝系はなかなか優秀で半姉のディープインアスク母としてオープン戦馬を3頭も送り出しており、内1頭はロードカナロア産駒で重賞2勝のファンタジストです。更に母の半姉からはFrostedとMidshipmanという2頭の海外G1馬が出ており、牝系からは他にも何頭か重賞馬が出ています。血統的には産駒の活躍を期待できそうなので楽しみです。

エピストロフィーは5戦1勝の海外馬で、G3で3着などがありました。軽く調べた限りでは、近親はリステッド勝ちが数頭いますが、重賞馬はいないようです。血統的には日本でも馴染みのある馬も多く、サートゥルナーリアとの産駒は色々とクロスが成立しそうです。どんな産駒になるか予想がつかないだけに楽しみに待ちたいと思います。

パローマは2着が2回ありましたが未勝利で引退となりました。とはいえ三冠牝馬アパパネを半姉に持つ血統背景から誕生した時から繁殖としての期待もあったと考えられます。アパパネ自身は母娘制覇となった秋華賞馬アカイトリノムスメ、重賞でも好走したジナンボー、ラインベックを送り出しておりますし、本馬もその血が産駒で花開くことを願っています。

スズカマドンナは現役時代1勝。血統面が素晴らしく「スズカ」の近親だけでも母の半兄の高松宮記念等を制したスズカフェニックス新潟大賞典を制したスズカデヴィアスがいます。更に2代母の全兄は現高松宮記念を制したシンコウキング半兄はイギリスダービーなどを制したドクターデヴィアスという名血ぶり。更に更に3代母からはG1馬に限っても愛オークス馬Even So、独英オークス馬Dancing Rain、モイグレアスタッドS勝ち馬Maybe欧州でのディープインパクトの後継として有名な英2000ギニーなどを制したサクソンウォリアー親子を輩出しており、非常に勢いのある牝系です。日本ではスピードに特に優れた産駒が多いので、産駒にもそれが伝わっていて欲しいですね。

モルトフェリーチェは未勝利。2代母レンⅡイタリアG3勝ち馬で、牝系を遡っていくとG1馬や重賞馬が何頭も出てくる一族ですが、近親では産駒のケイティクレバーも含めて重賞は2,3着までという馬が多いといった感じですね。叔母のレインダンスダイワスカーレットの勝った秋華賞で2着に入る実力はありましたが、重賞制覇にはあと一歩でした。とはいえ、重賞を勝っていないだけで、オープン馬などもいる良いファミリー出身ですので、産駒が重賞を勝てたら嬉しいですね。

 

 

どうか無事でありますように。