農神節慶

サートゥルナーリアとその産駒達を応援するブログ

今週(4月18日~24日)予定日とされる牝馬たち

今週は9頭。サートゥルナーリアが皐月賞を制したのが既に3年前かと思うと時が経つのははやいものです。

18日 ソムニアシチー

19日 ハッピーユニバンス  レジネッタ

20日 セルキス

22日 オメガセニョリーナ

23日 グラミスキャッスル

24日 アジアンミーティア  クルミナル  フラワーハート

 

ソムニアシチーは現役時代2勝。名前の通り「シチー」の冠名でおなじみの優駿ホースクラブさんの馬です。この牝系は遡れば100年以上前に日本に導入されたチツプトツプまで至る古い牝系ですが、4代母リンネスが特に優秀で、活躍馬を多く出しています。今なお尾花栗毛の美形の代名詞でもあるゴールドシチー中央地方問わずダート王者として君臨したエスポワールシチーのG1馬だけでなくリーンカーンシチーやクラウンシチーといった重賞馬が出ています。5代以降でのクロスがゴリゴリ発生していてどんな産駒になるか楽しみにしています。

ハッピーユニバンス5勝をあげたオープン馬でG1にも出走しました。牝系からは日本で重賞馬は出ていませんが、多くが勝ち上がっておりそこそこ優秀な一族です。2代母フランクアーギュメントG1を2着、その半兄Frankly PerfectはG1を2勝含め重賞5勝と活躍しましたが、競争実績ではなく別の話題でこの牝系の名前を聞いた事がある人もいることでしょう。フランクアーギュメントの2000(本馬の母の全弟)は当時岡田総帥が絶賛し3億円以上で落札され、のちにカームと名づけられましたが中央で未勝利で終わりました。高額馬は走らないと言われしまいますが、一応本馬の競争成績はそれ以上ですので、産駒の活躍を願います。

レジネッタは有名ですね、2008年桜花賞などを制しました。母として重賞馬はまだ送り出していませんが、2勝以上あげた産駒が4頭もおり優秀といえます。それも牝系を辿れば納得できて、4代母がFall Aspenという名牝自身もG1馬でしたが、その産駒は9頭の重賞馬、内4頭がG1馬という凄まじさ。その中の1頭が日本で種牡馬として活躍したティンバーカントリーでした。これだけに留まらず、この牝系は広がり続け、世界ではあのドバイミレニアムを筆頭に何頭ものG1馬を輩出し、日本でもアジアエクスプレス朝日杯FSを制しています。是非とも産駒の活躍を特に期待したくなる牝馬、牝系です。

セルキスG2ドイツオークストライアルを勝った海外馬ですが、既に各所で母として有名でしょう。まず、サートゥルナーリアと3歳時に鎬を削り合ったヴェロックスの母であります。また、昨年のセレクトセールキズナのセルキスの2021が4億円を超える価格で落札され話題になりました。本馬はドイツのSラインと呼ばれるSchwarzgoldを牝祖とする名門牝系の出身で、数多もの活躍馬を今なお輩出し続けています。セルキスの5代母からは凱旋門賞などを制したSagace、仏オークスなどG1を6勝したスタセリタオークスソウルスターリング、そして先週の桜花賞を勝ったスターズオンアースの一族を輩出していますし、そのほかの系統からは日本に限ってもシュネルマイスター、サリオス、ビワハイジ一族、マンハッタンカフェなどがいる歴史的名牝系です。

オメガセニョリーナは現役時代に4勝。母がイタリアのリステッド勝ち以外で特筆すべき活躍馬がいるか調べ切れていませんが、日本で走った近親は中央と地方で勝つ産駒が多くいます。本馬の4勝も全て1400m戦ながら、芝で2勝ダートで2勝とどちらでも走れる能力がありましたので、産駒もマイル前後で芝ダート問わず広く活躍して欲しいと思います。

グラミスキャッスルは4勝をあげオープン入りも果たした牝馬で、うち3勝が新潟の千直とスピードを武器に活躍しました。本馬も以前紹介した千代田牧場ゆかりのチヨダマサコ牝系の出身の1頭です。血統的には、G1馬ホーエルキャプチャとは同血で、母同士が全姉妹の関係でいずれも父クロフネとなっています。ですので以前紹介したカウントオンイットとも同血になるため、産駒同士も血統的にはほぼ同じとなります。どんな違いが出てくるのか楽しみですね。

アジアンミーティアは現役こそ地方で4勝という成績でしたが、繁殖としての実績そして何より血統的にとても優れています。産駒には新潟大賞典などを制したダコール、ファルコンS3着のルシュクルがいて、そのルシュクル重賞2勝のブランボヌールG1フォレ賞3着など重賞で好走を続けるエントシャイデン重賞3勝のビアンフェを輩出しています。更に血統面では全兄が近年母父としての活躍が著しいUnbridled's Songで、牝系からは他にもG1馬や重賞馬が何頭も出ています。本馬は2000年生と昨年の種付け相手としては最高齢でした。シーザリオの2つ上で、同期がネオユニヴァースゼンノロブロイスティルインラブと考えると随分高齢だと実感します。今年で22歳、無事であることを祈っています。

クルミナルはエルフィンSを勝ち桜花賞2着、オークス3着と好走しましたが無念の引退となりました。今はキャロットクラブの大人気の母となっており、産駒のククナとアライバルいずれも重賞で好走しています。産駒も無事誕生すれば人気になると予想されます。血統面でも優秀で、母はアルゼンチンG1を2勝、2代母アルゼンチンG2を勝っていますし、半兄ピオネロダート重賞戦線で活躍しました。どの産駒も楽しみですが、やはり父母子揃って同じクラブの産駒はより楽しみにしています。

フラワーハートは現役時代は新馬戦の1勝のみでしたが、牝系が魅力的です。半弟にコリアC連覇などダート重賞で活躍したロンドンタウンというだけでも素晴らしいのですが、遡った5代母Gold Mineは歴史的名種牡馬Mr. Prospectorの全妹にあたります。したがって、サートゥルナーリアとの産駒はこの全兄妹の5×6のクロスが成立するのです。更にこの牝系からは、アメリカG1馬Explosive RedBCターフなどを制し1998年ジャパンカップ4着でも知られるチーフベアハート兄弟菊花賞オーケンブルースリと複数のG1馬を輩出してきました。

 

 

どうか無事でありますように。

 

今週(4月11日~17日)予定日とされる牝馬たち

今週は10頭になります。

11日 ダイワプロパー  ヒルノリスボン

14日 ペルヴィアンリリー

15日 スターペスミツコ  ハイレイヤー

16日 キストゥリメンバー  クーデグレイス

17日 ハートアンドハート  ラスヴェンチュラス  レッドシェリール

 

ダイワプロパーは現役時代に3勝。本馬の全妹には桜花賞小倉2歳Sを勝ったレーヌミノルがおり、2代母プリンセススキーはサートゥルナーリアが制したホープフルステークスの元となったレースであるラジオたんぱ3歳牝馬S(当時はG3)を制しており、マイル以下で活躍する馬を輩出してきた良い牝系の出身です。

ヒルリスボンは中央で未勝利も地方で4勝をあげた牝馬でした。母の半妹フィリーズレビューを制したフレンチカクタスがいる以外で日本での重賞馬はいなさそうですが、牝系を全体的に見てもダート適性が高い競争馬が多い事が見受けられます。とはいえ本馬は父マンハッタンカフェ、母父エルコンドルパサーですので、産駒は芝で活躍しても不思議はないでしょう。

ペルヴィアンリリーは未出走でしたが、その良血故に繁殖牝馬となり期待に応えるような活躍をしています。デビューした産駒6頭中4頭が中央で勝利し、他の2頭も地方で勝利したため全頭勝ち上がっています。その中には札幌2歳Sを勝ちその後芝中長距離路線で活躍したアドマイヤエイカンがいます。つまり、本馬は以前も紹介したラスティックベル牝系の出身、というよりもラスティックベル直接の産駒です。ですので、フサイチエアデールの半妹にあたります。牝系および本馬の繁殖としての実績のいずれにおいても、産駒の活躍を期待せずにはいられません。

スターペスミツコは現役時1勝でしたが、牝系は少し古い在来牝系ながら連綿と活躍馬を送り続ける名牝系で、本馬も繁殖として大活躍しています。小倉記念七夕賞を制したメイショウナルト北海道2最優駿を制しUAEダービーでも2着好走と国内外で活躍したエピカリスを輩出するだけでなく他にも4頭が中央で勝ち上がる非常に素晴らしい母です。牝系からはエリザベス女王杯覇者リトルアマポーラを筆頭に何頭もの重賞馬を輩出し続けていて、最近ではCBC賞を日本レコードで制したファストフォースがいます。シーザリオと同期で今年20歳になりますので特に無事を願っています。

ハイレイヤーは中央で未勝利も地方で2勝をあげた牝馬でした。血統面での魅力が大きく、本馬もダイナカール牝系出身の1頭で、母セシルカットはエアグルーヴの半姉にあたります。ダイナカール牝系の活躍馬は第1にエアグルーヴ、第2にカーリーエンジェルから出ていますが、セシルカットからはフィリーズレビューなど重賞を4勝し、G1でも好走したアイムユアーズが孫として出ています。この血の底力を発揮するような産駒が産まれたらなと思います。

キストゥリメンバーアメリカG2のチルッキSなど7勝し、G1でも2着のあった活躍馬でした。牝系もとても勢いがある牝系でアメリカG1馬に限っても本馬の姪Constellation母の全姉の産駒Spun SugarとDaaherきょうだいと3頭も輩出しており、そのほかにもリステッド勝ち馬など多くの活躍馬が出ています。日本で繁殖生活を送っていますが、デビューした産駒は1頭しかまだいませんが既に勝ち上がっており今後の活躍に期待できます。

クーデグレイスは現役時4勝をあげローズステークス3着など重賞でも好走しました。古くから活躍馬を輩出し続けているレディチャツターを牝祖とする牝系出身の馬で、本馬も母としてデビューした産駒6頭中5頭が勝ち上がり内2頭が重賞3着と牝系の優秀さの片鱗を見せています。牝系の重賞馬はインティライミアルバート、ジオグリフ等々多くいますが、特に目立つのは本馬の半姉ポップコーンジャズの産駒宝塚記念天皇賞秋などを制したラブリーデイ中日新聞杯を制したボッケリーニ兄弟でしょう。産まれてくる産駒は従兄という関係になります。

ハートアンドハートは現役時に1勝。母の半弟にはNHKマイルCなどを勝ったテレグノシスがいるという血統で、近親に他の重賞馬はいませんが、芝ダート中央地方問わず広く走っており、重賞で好走した馬が何頭かいます。サートゥルナーリアとの産駒はどんな条件で走るでしょうか。

ラスヴェンチュラスは現役時代に4勝しローズSで3着に入り秋華賞にも出走しました。本馬の牝系もとても優秀で、まず3代母Allicanceの孫には芝ダート中央地方香港と条件を問わずG1を6勝した元祖二刀流でおなじみのアグネスデジタル京成杯を勝ったジャリスコライト兄弟がいます。更にAllicanceの半兄現役ではG1を5勝し、種牡馬としても英愛リーディングサイアーに輝いたBlushing Groomという血統ぶりです。バゴの2代父としても有名ですね。その他にも世界的に活躍馬を出している牝系ですので楽しみにしたいと思います。

レッドシェリールは現役時代6戦して2勝でしたが、3歳の4月と5月に連勝してその後出走できず引退だったことからもっと勝てる素質はあったことでしょう。それは血統の良さからも伺えます。本馬の半姉Mandeshaヴェルメイユ賞などG1を3勝カルティエ賞最優秀3歳牝馬を獲得、母の半兄Manndar近年ヨシダやブリックスアンドモルタルが勝ったターフクラシックを含めてG1を3勝した馬でした。母としては2頭のロードカナロア産駒がいずれも中央で勝ち上がっていますので、サートゥルナーリアとの産駒も活躍を願わずにはいられません。

 

 

どうか無事でありますように。

 

今週(4月4日~10日)予定日とされる牝馬たち

気が付けばJBISのサイトにてサートゥルナーリア産駒が登録され始めました。そこで本ブログで新たに確認できた産駒のチェックは中断して、今後は記事の方に注力したいと思います。正直年度替わりで色々忙しく、記事の方だけでもカツカツなのもありますが、記事の方は引き続き頑張ろうと思います。

今週は11頭。

4日 ローザフェリーチェ

6日 パシフィックギャル

7日 シュガーショック  ペイシャフェリシタ  リボンフラワー

8日 ベイトゥベイ  レツィーナ

9日 サトノネネ  プレシャライジング

10日 コンクェストハードキャンディ  ビッグワールド

 

ローザフェリーチェは現役時1勝。名前でもわかるお馴染み薔薇一族出身で、以前紹介したローザブランカの半妹にあたります。牝系や近親の情報は重複する為ここでは割愛します。サートゥルナーリアとの産駒が無事誕生すれば第3仔になりますが、初仔はエピファネイア産駒、第2仔がリオンディーズ産駒ですので、シーザリオ産駒3兄弟を早速コンプリート(?)することになります

パシフィックギャル新馬戦の1勝のみでしたが、フラワーCアルテミスSで2着となりオークスにも出走しました。アイランドファッションアラバマSなどG1を3勝した名競走馬で、ツルマルボーイが制した2004年安田記念に出走したこともありました。繁殖としても優秀でデビューした産駒8頭中7頭が勝ち上がり、その中には本馬の半弟にあたるサトノソルタス(サートゥルナーリアが勝った金鯱賞で2着など)などがいます。重賞で活躍する産駒を期待です。

シュガーショックアメリカのファンタジーS」などを勝った海外重賞馬です。牝系をそのまま遡っても海外重賞馬がいるしっかりした牝系ですが、日本でも活躍馬を輩出しています。本馬の産駒きさらぎ賞を勝ったラーゴムがいるだけでなく、近親にはマーメイドSを制したアンドリエッテもいます。これまでサンデー系の種牡馬のみが付けられてきましたが、キンカメ系のサートゥルナーリアに変わってどうなるかも含めて楽しみですね。

ペイシャフェリシタオープンの春雷Sなどを勝ち、高松宮記念出走やキーランドC3着など短距離重賞戦線で活躍しました。4代母ProducerはフランスのG1フォレ賞などG1や重賞戦線で活躍した牝馬で、この牝系からは札幌記念神戸新聞杯などを制したエアエミネムが出ています。本馬は鋭い末脚を武器に活躍しましたので、産駒にも父母両方からのスピードを受け継いで欲しいなと個人的には思っています。

リボンフラワーは現役わずか5戦で1勝でしたが、不思議なことに負けた相手がとにかく豪華です。新馬戦から順に、シンハライトヴィブロスレインボーラインチェッキーノとなんとG1馬3頭&G2馬というラインナップ脚部不安で早い引退でしたが、常に早い上がりを使えていたため無事なら大きな舞台を走っていたかもしれません。また、そう思わせるだけの血統背景もあります。まず全兄が朝日杯フューチュリティステークスを制したダノンプラチナ2代母Magical AllureはアメリカG1馬で、その半姉フローラルマジックからは菊花賞を制し重賞戦線で長く活躍したナリタトップロード有馬記念など歴代屈指の中山巧者であったマツリダゴッホを輩出しました。

ベイトゥベイG2ナッソーSやG3ナタルマSなどを勝ちG1でも好走した海外馬。近親には海外重賞馬がいますが、母として優秀な成績を残しており期待が高まります。まず何よりも産駒に東海Sなど重賞を3勝しているスワーヴアラミスがいます。更にデビューした産駒は全頭が勝ち上がるという優秀さは驚異の一言。父が変わっても産駒達の勝ち鞍がダート1800mと1700mに集中していますので、母の遺伝力が強いのでしょう。

レツィーナは現役時代ダートで4勝をあげました。近親にはアンタレスSなどダート重賞3勝ワイルドワンダーフェアリーSを勝ったマルターズヒート、その産駒で逃げ馬として人気だった福島記念など重賞3勝マルターズアポジーがいます。母としての優秀さは本馬も相当なもので、デビューした産駒8頭全頭が中央で勝利し、その内3頭もオープン馬になりました。しかもその8頭はほぼ違う父ですから、いかにレツィーナ自身が繁殖として素晴らしいかが分かります。

サトノネネは現役時代1勝でしたが、2着2回3着4回と惜しいレースもありました。母フローリオットがイタリアG1馬で、牝系を辿ると海外の重賞馬がいるといった感じ。ただ、日本での活躍馬は正直まだ出ていませんし、本馬も母としては未勝利です。血統的には重い方ですので、サートゥルナーリアのスピードが上手く嚙み合うことに期待したいと思います。

プレシャライジンは未出走だった海外馬ですが、血統的な価値が非常に高い1頭です。まずは何と言っても半姉があの歴史的名牝Zenyatta牝馬として唯一のBCクラシック制覇を含めてG1を13勝、20戦19勝2着1回、アメリカ殿堂馬、エクリプス賞年度代表馬、3年連続エクリプス賞最優秀古馬牝馬など数多もの記録を打ち立てた女傑でした。更にその半姉としてサンタアニタオークスなどG1を3勝したBalanceがいるだけでなく、牝系からは他にもG1馬や重賞馬を輩出しています。日本の種牡馬との相性がまだ分かりませんが、是非大物が出てきて欲しいと思わずにはいられません。

コンクェストハードキャンディアメリカのリステッド競争などを勝っています。母がアメリカのG3を勝っている牝馬ですのでそこそこ活躍している牝系だと思われますが、他に近親に活躍馬がいたかは少し調べた限りでは分かりませんでした。輸入後日本の種牡馬を付けたのが今回が初めてですので、日本での適性面も正直未知数です。本馬はマイル前後で活躍していましたので、産駒もマイルから2000前後での活躍が期待されている事でしょう。

ビッグワールドはG1ラトロワンスSなどを制した海外馬です。本馬に関しても牝系の詳細な情報はあまり調べられなかったのですが、これまでの種付け相手がディープインパクトリアルスティールドゥラメンテと期待の種牡馬が付けられてきていますので、繁殖としてそのポテンシャルは期待されていることがうかがえます。

 

どうか無事でありますように。

今週(3月28日~4月3日)予定日とされる牝馬たち

既に桜が咲き始めいよいよ4月を迎える週となりました。今週も11頭になります。昨晩は日本馬がドバイで5勝と大暴れでしたね。いつか産駒達も海外の大舞台に出れたら嬉しいですね。

さて、先週は白老ファームさんのTwitterにて栗毛の牝馬の産駒が誕生していた旨のツイートがありました。写真を拡大してみるとどの母の産駒か分かります。大きな流星が特徴的な綺麗な産駒ですね。また、静内ファームさんの共同経営者の方のTwitterにて大きな牡馬の産駒が誕生した旨のツイートがありました。動画付きですが、確かに大きくてガッチリした産駒に見えます。

健やかな成長を願っています。

 

3月28日 オールスマイル

3月29日 シルバーキセキ  ミヤビキラメキ  ユッカマウンテン

3月30日 ショウサンミーベル  メジャーエンブレム

4月1日 ジョリージョコンド  ナスケンアイリス 

4月2日 ハービンジャーラス  レッドセイリング

4月3日 サラファン

 

オールスマイルは現役時代に2勝。血統的には母やその半妹が重賞で好走などがありますが、より際立つのは2代母ファレノプシスでしょう。桜花賞秋華賞エリザベス女王杯などを制した名牝で、半弟にはその年齢差でも有名なダービー馬キズナがいます。また、多くの競馬ファンにも既に有名ですが、近親には今なお最強兄弟とも評されるビワハヤヒデナリタブライアンなどがいます。きっと日本の競馬と相性の良い牝系なのでしょう。

シルバーキセキは現役時代に4勝。デビューした産駒は中央ではまだ未勝利ですが、いずれも地方で複数回勝利を挙げており堅実に走る産駒を出す良いお母さんですね。2代母がアメリカG3勝ち馬であること以外は、あまり近親での活躍馬がみつけられていませんが、本馬のきょうだいを見ても地方で活躍する馬が多い事から産駒もダート路線での活躍が期待できそうです。

ミヤビキラメキは未勝利馬でしたが、母としてはデビューした産駒がいずれも勝ち上がりと優秀なお母さんとなっています。近親の活躍馬となると2代母システィーG3を勝っている以外で中央重賞馬はいませんが、近親の多くが中央や地方で勝利しており、とても堅実に走る一族であることがうかがえます。また牝系は以前紹介したことがあるシャダイリーズンの系譜です。流行の牝系や輸入品馬も楽しみですが、やはり古くから繋がってきた牝系から活躍馬を願いたくなるものです。

ユッカマウンテンは現役時代に2勝。母となってより優秀で、デビューした産駒はいずれも勝利を挙げていますね。半弟にはきさらぎ賞を勝ったアメリカズカップがいるという血統です。牝系からはJust as WellやBCクラシックを勝ったRaven's Passなど何頭ものG1馬や重賞馬が出ており世界的に見ても良牝系といえます。ちなみにRaven's PassはスプリンターズS勝ち馬タワーオブロンドンの父として有名です。

ショウサンミーベルは5戦して1勝でしたが、トーセンスターダムショウナンパンドラという後のG1馬がそれぞれ初勝利をあげたレースに出走していて中々濃い競争生活だったようです。産駒のスピリットワンベルロードカナロア産駒でオープン入りしていますので、サートゥルナーリア産駒も大いに期待したくなります。近親に日本の重賞馬はいませんが、3代母の半兄、3代母の半妹の産駒、3代母の半妹がアメリカG1馬ですし、3代母の半弟にはアメリカG1を勝つだけでなく地方競馬において多数の活躍馬を輩出し続けたアジュケーティングがいるなどズラリと活躍馬が並ぶ良牝系です。

メジャーエンブレムはご存知阪神JFNHKマイルCとG1を2勝した名牝ですね。産駒もマイルから2000のレースを走ることになるでしょう。近親を見ると本馬以外重賞を勝った馬は見受けられませんが、中央地方問わず多くが勝ち上がっており堅実に走っています。メジャーエンブレム産駒はキンカメ系を父に持って2頭がデビューしましたが、一方は2勝、もう一方は現在3歳で勝ち上がりも近いのでサートゥルナーリアとの産駒も十分期待できそうです。

ジョリージョコンドは10戦1勝の海外馬ですが、その全妹と全弟の活躍によってその名前を知っている方も多い事でしょう。全妹ライトニングパールはイギリスG1のチェヴァリーパークSを勝ち、全弟サトノクラウン宝塚記念香港ヴァーズなどを制したドゥラメンテキタサンブラックと鎬を削り合いました。他の弟妹も多くが勝ち上がって重賞で入着するなどとても優秀なファミリーです。本馬も繁殖として優秀でデビューした産駒は4頭とも勝ち上がっていますので優秀ですね。楽しみです。

ナスケンアイリスは現役時3戦して2着が最高でしたが、3歳2月のレースを最後に引退しており能力を発揮しきったとはいえなかったと思われます。それは自身の繁殖成績と牝系の活力の凄さからもうかがえます。まずデビューした産駒8頭はいずれも中央ないし地方で勝ち上がっています。その中には大井重賞を制し交流G1でも3着があるモジアナフレイバー中央でオープン入りまで果たして今年から種牡馬となったゴルトマイスターがいて、非常に優秀です。更に近親にはG1馬に絞ってもセイウンコウセイ(高松宮記念)、タイキフォーチュンクラリティスカイ(いずれもNHKマイルカップ)がおり、より遡ると名種牡馬Gone Westもこの牝系出身と正しく名牝系です。楽しみですね。

ハービンジャースは名前の通りハービンジャーの産駒・・・ではなく、ハービンジャーの姪(半姉の産駒)です。血統的にもハービンジャーの血を内包する形ですので、その血に眠る力が発揮されて欲しいと願っています。ハービンジャー産駒のG1馬では母父キングカメハメハ、母父スペシャルウィークがいますので、血の相性自体は悪くないはずではないかと素人的には考えています。

レッドセイリングは現役時代に2勝をあげました。近親は総じてダートの短距離やマイルで活躍する馬が多くなっています。半兄カレンブラックヒル自身はNHKマイルなど芝のマイル重賞で大活躍しましたが、種牡馬となってからはオヌシナニモノなどダートで活躍する産駒を多く輩出しています。半弟レッドアルヴィスユニコーンステークスを勝っていますので、やはりダート適性が高い牝系と考えられます。産駒もダートで活躍してくれるかもしれません。

サラファンは現役時代1勝。近親としては、従兄東海ステークス平安ステークスなどを勝ったアスカノロマンがいます。近親は全体的にダートで活躍するようです。血統的により注目されるのは、歴史的名牝Natalmaが4代母であることです。Northan Dancerの母であり、デインヒルの3代母であり、Machiavellianの3代母であり、バゴの5代母であり、その他にも何頭ものG1馬、何頭も重賞馬やステークスウィナーを輩出してきた名牝の中の名牝です。全頭書いているとキリがありません。その母AlmahmoudもHaloの2代母など語ると長いほどの名牝ですが、流石に割愛します。活躍馬を送り続けた本流の牝系ではないですが、その血に眠るポテンシャルが発揮されればなと願っています。

 

 

 

どうか無事でありますように。

今週(3月21日~27日)予定日とされる牝馬たち

今週も続々と12頭ですが、いよいよ明日はサートゥルナーリアの満6歳の誕生日となります。末永く出来る限り健康に過ごしてくれることを願ってやみません。

 

また、先週は千代田牧場さんのホームページにてモーニングコールの2022(牝)が3月13日に無事誕生したことが確認できました。おめでとうございます!つくづく日々お忙しい中でも情報を公開して下さる牧場の方々には感謝の気持ちでいっぱいですね。

 

21日 アトラクティヴレディ  キャサリンオブアラゴン

22日 イースセティクス  デリキットピース

23日 ティーエスクライ  ディーチェ

24日 ジェントルウーマンII

25日 モルガナイト

26日 スプリングサンダー  ミュージカルロマンス

27日 インランジェリー  リトルダーリン

 

アトラクティヴレディは7戦1勝の海外馬。半兄にはアメリカの芝G1を勝ったDesert Blancがいて、半姉の産駒には後の欧州マイル王者Palave Pier相手にもG1で好走したWichitaがいるという血統で、かなり勢いのあるファミリーといえそうです。本邦での初産駒のWootton Bassett産駒が今年2歳のためまだデビューしておらず、産駒の適性がまだ分かりませんが、近親の活躍を見るとマイルから2000mで活躍すると予想されます。

キャサリンオブアラゴンは3戦1勝の海外馬。以前コラムで紹介しましたが、本馬は血統面での話題が尽きません。まず母がMonevassiaですので、2代母が歴史的名牝Miesqueラヴズオンリーミーを半姉に持ちますので、リアルスティール&ラヴズオンリーユー兄妹が近親ですし、それはつまりKingmamboやAlpha CentauriやKarakontieやStudy of Manらも近親にあたります。Miesque牝系はG1馬がズラリと並ぶ世界的名牝系ですから、その中では本馬の産駒は正直見劣りしてしまいますが、その血の力が発現することを願っています。とはいえ、日本競馬にしては濃いクロスがどう作用するかは神のみぞ知ることでしょう。まずは無事に産まれてきて欲しいと思います。

イースセティクスは未出走。セレクトセールで7560万円と高い評価を受けていましたが体質の弱さもあってデビューには至らなかったようです。血統面では、とても優秀な一族で、本馬のきょうだいが軒並みセレクトで高値となるのも納得です。母の半妹はアメリカG1を2勝3代母もアメリカG1馬で、その産駒には種牡馬としても活躍したBernardiniがいますし、少し遠いですがフェブラリーステークス馬インティも同じ牝系出身です。ちなみに本馬の半兄にジャミールフエルテという馬がいますが、萩ステークスの2着馬だったという縁?があります。

デリキットピースはオープンの忘れな草賞を含む3勝。オークスでは6着でしたが現役後半は主に短距離レースで走りました。血統面よりも気性面からでしょうか。どんな産駒になるでしょうね。近親の活躍馬としては佐賀記念を勝ったエアピエール、以前も紹介したオークスアドラーブルその産駒エモシオンがいます。アドラーブルは母の半姉にあたります。

ティーエスクラは現役時代4勝ですが、2歳から7歳まで45戦も走り続けた非常にタフ牝馬でした。出走した条件戦では後のG1馬や重賞馬とも走っていたりしていて面白いです。血統はというと、地方重賞で活躍しJBCクラシックで3着もあったレイナワルツで、牝系の祖があのフローリスカツプです。日本導入以降連綿と活躍馬を輩出し続けたフローリスカツプ牝系は2021年大阪杯をレイパパレが制したことで再び脚光を浴びたことも記憶に新しいですね。ちなみに本馬の5代母とレイパパレの4代母が同じヤマニサクラという牝馬ですので、少し遠めの近親と呼べる程度の血の繋がりがあります。

ディーチェは未勝利でしたが、血統は超一級品。本馬もMonevassia系統のMiesque牝系出身の馬です。この牝系も如何に発展し続けているかが分かりますね。2代母Rumplestilskinマルセルブサック賞などを制しカルティエ賞最優秀2歳牝馬に輝きました。その産駒、つまり本馬の母の全妹にはヨークシャーオークスなどを制したTapestry母の全弟がジュベナイルターフステークスを制したJohn F Kennedyですので本当にすごい一族です。やはりこの牝馬でも血の活力に期待したいですね。

ジェントルウーマンⅡは6戦1勝の海外馬。母の全兄がミドルパークステークスを勝利したLujain2代母がイギリスG3の勝ち馬2代母の半兄がサンタアニタハンデキャップを制したMartial Lawといった感じで牝系からは何頭も活躍馬が出ているようです。産駒が日本でどのような活躍をしてくれるかは正直分かりません。輸入されて日本の種牡馬を付けたのが今回初めてですので、デビューしてのお楽しみです。

モルガナイトは現役時に4勝しましたが、やはり血統面での優秀さが目立ちます。2代母キャサリーンパーは、クリソライトマリアライトリアファル・クリソベリルのきょうだいらを産んだクリソプレーズジャパンカップダートを勝ったアロンダイトを輩出する名牝。本馬の半弟ダンビュライトAJCC京都記念を勝ち重賞戦線で活躍してきましたし、何より本馬自身が東京新聞杯を勝ったブラックスピネルを産んだ実績があります。その他の産駒もデビューして1戦のみのゴーシェナイトを除けば全頭勝ち上がっていますのでとても優秀ですから、期待せずにはいられません。

スプリングサンダーは重賞は勝てなかったものの鋭い末脚を武器に好走を続けたオープン馬で、ロードカナロアとも競争したことがありました。血統的にはむしろ一流の中長距離馬を多く輩出してきた一族で、彼女が珍しかったといえます。半兄が春の天皇賞スズカマンボで、半姉の産駒クイーンマンボ中距離ダート重賞で活躍しました。2代母キーフライーヤーの全姉は元祖G1馬3頭の母ダンシングキイですから、その産駒には上からエアダブリンダンスパートナーダンスインザダークダンスインザムードがいます。他にもこの牝系からは活躍馬が何頭も出ています。自身も母として、ほとんどの産駒が勝ち上がりスカーフェイス重賞で2着もあり十分優秀ですので期待しかありません。ちなみに、本馬は2021年ジェイエス主催の繁殖牝馬セールにて受胎馬の最高価格で落札されていますので、牧場の方も期待されていることと思います。まずは無事の出産と誕生を願っています。

ミュージカルロマンスBCフィリーメアスプリントなどを制しアメリカのG1重賞戦線で活躍して、エクリプス賞最優秀短距離牝馬にも輝いた名牝です。繁殖セールで高額落札されて来日し、その産駒が1億円の高額で募集されるなど大きな期待がかけられてきました。産駒達は今年3歳のソリダリティ以外の3頭がいずれも勝ち上がっているためある程度優秀な繁殖牝馬だと言えますが、恐らく他の活躍している輸入繁殖と比べると現状は当時期待していたほどではないのかもしれません。個人的にはとても楽しみにしています。

インランジェリースピンスターステークスなどを勝ったアメリカのG1馬です。牝系は非常に非常に優秀で、がG2馬2代母BCジュヴェナイルフィリーズなどのG1馬と3代続けて重賞勝ちとなっています。更に本馬の半妹は名繁殖牝馬レッドファンタジア。共にデイリー杯2歳ステークスを勝ったレッドベルジュール&レッドベルオーブ兄弟を筆頭にデビューした産駒5頭はいずれも勝ち上がって、重賞好走やオープン入りを果たすという驚異の母です。インランジェリー自身の産駒は正直活躍できていませんが、牝系自体は日本とも相性良く走っていますから、これからの活躍を期待します。

リトルダーリンは現役時代に3勝。エリモエクセルは1998年オークス賞4勝し当時の古馬牝馬戦線で活躍し、近親のエリモブライアンステイヤーズステークスを制するなど長距離重賞で活躍しました。その他に近親で重賞馬はいませんが、多くが勝ち上がっており安定感のある一族であることがうかがえます。牝系的には、スタミナがありそうですので父母双方の良さを受け継ぐ産駒になることを願っています。

 

 

どうか無事でありますように。

今週(3月14日~3月20日)予定日とされる牝馬たち

今週は12頭

川越ファーム代表の方のTwitterアカウントにてカラレイアの2022(牝)が、レイクヴィラファームさんのTwitterアカウントにてレッドエルザの2022(牡)が誕生したことが報告されていました。また馬産地との関係も深くPOGで有名な美野真一氏のTwitterアカウントにてダイワパッションの2022(牝)が誕生していた旨がツイートされております。更に、オリオンファームさんのFacebookにてエストレチャダの2022(牝)が3月11日に誕生したとの投稿が写真と共にありました。

おめでとうございます!

 

14日 ディーズプラネット

15日 トップライセンス  パルクデラモール  ラビットラン

16日 キリエ  ホーリーウーマン

17日 ウォーターラボ  ミセスリンゼイ

18日 ロージーローズ

19日 スコアズビー  レディアリエッタ

20日 オーマイベイビー

 

ディーズプラネットオープンの端午ステークスなどダート路線で活躍し計4勝。近親で特に目立つ活躍馬はいませんが、多くが中央や地方で勝ち上がっており優秀な一族であります。少し牝系を遡ると、4代母の半兄はアメリカG1馬で、5代母もケンタッキーオークスなどを制したアメリカG1馬、その近親にはジャパンカップダートを制したフリーストリートダンサーがいてダートの名馬を何頭も輩出しています。

トップライセンスは現役時代に芝とダートで計3勝しました。母キャリアコレクションアメリカのG2を制しG1戦線でも活躍。その産駒、つまり本馬の半姉にピラミマがいますが、このピラミマの産駒と言えば、大阪杯ジャパンカップなどを制したスワーヴリチャードがいます。牝系としても勢いがあって日本競馬の適正も高いため、産駒が楽しみですね。

パルクデラモールは現役時に3勝、いずれも2000m以上のレースで中距離を得意としていました。母レディシャツィはペルーダービーなどペルーG1を複数勝ち、ペルーの年度代表馬や3歳牝馬チャンピオンにも選ばれたほどの名牝でした。牝系に関する情報が他に少なく近親の活躍馬は定かではないですが、本馬が中距離で勝っていただけに産駒も中距離で走る姿を見たいですね。

ラビットランは4歳春までは芝で走ってローズステークス制覇、その後はダートに転向しブリーダーズゴールドカップを制覇し京都開催のJBCレディスクラシックで僅差の2着などと芝ダートいずれでも活躍しました。牝系が非常に優秀で、きょうだい4頭が国内外の重賞を勝っています。母の半兄ジェンティルドンナの母父で有名なBertolini母の半妹の産駒にはBCクラシックなどを勝ったBayern2代母の半弟にはノンコノユメの父として有名なトワイニングがおり、更に3代母Courtly Deeからは阪神3歳牝馬Sを勝ったヤマニンパラダイスや短距離路線で活躍し種牡馬としても多くの後継を出したGreen Desertがいるという世界的名牝系出身です。

キリエは現役時代は未勝利でした。チャペルコンサートオークス2着など重賞でも好走したオープン馬で、産駒はほとんど勝ち上がりました。キリエもロードカナロア産駒のアスタールビーがオープン入りを果たしていますし、サートゥルナーリアとの産駒も期待できますね。また近親としては、母の半妹府中牝馬Sを勝ったムードインディゴその産駒に阪神大賞典などを勝ったユーキャンスマイル、先日の愛知杯を勝ったルビーカサブランカ兄妹がいます。

ホーリーウーマンはアルゼンチンでG1を含めて重賞を7勝した海外馬近親もアルゼンチンで走った馬ばかりで、詳細な情報はあまり調べられていませんが、重賞馬もいるようです。サートゥルナーリアとの産駒が本邦初産駒になる為どんな競争馬になるのか想像するのが難しいのですが、本馬は短距離路線で活躍したようですので、産駒はマイル前後での活躍になるかと予想されます。

ウォーターラボは現役時代に3勝をあげました。半兄には日経新春杯等を勝って古馬戦線で活躍したサトノノブレスがいます。近親の多くは勝ち上がっていて、重賞好走馬もいるという良いファミリー出身ですね。それも少し遡れば納得で、3代母オールドスタッフの半妹が以前紹介した名牝ベガですから、その子孫がズラリと並ぶアンティックヴァリュー牝系です。日本競馬と良く合う牝系であろうことが改めてうかがえます。

ミセスリンゼイはフランスのヴェルメイユ賞やカナダのE.P.テイラーステークスを制した海外G1馬です。半妹にアメリカG1馬、3代母の産駒にもアメリカG1馬、4代母Mrs. PennyはフランスオークスなどのG1を3勝して活躍しその子孫にはカレンブラックヒルがいるというとても優秀な牝系出身の1頭です。これまで一貫してサンデー系が付けられてきましたが、サートゥルナーリアに変わってどんな産駒になるでしょうか。

ロージーローズは中央未勝利でしたが、大井の短距離路線で約2年半走って3勝を挙げました。ローズというから薔薇一族・・・ではなく、牝系はシャダイリーズンに至る少し古い社台牝系となります。5代血統表の牝系が全てカタカナというのは歴史を感じられて良いですね。半姉には函館スプリント勝ち馬グランプリエンゼルがいますし、ロードカナロアとの産駒が2頭とも勝ち上がっているため、サートゥルナーリアとの産駒も期待できそうです。

スコアズビーは未勝利馬。ちなみに現役最後のレースとなった未勝利戦は、シーザリオの初仔トゥエルフスナイトが唯一出走したレースでシーザリオ産駒が母に初勝利を届けた一戦であったという奇妙な縁?があります。牝系はとてもとても優秀で、全姉プラチナチャリスはロジチャリス、グッドスカイ、グレイル3頭も重賞馬を輩出母の半兄はスプリンターズS安田記念などを制したブラックホーク半妹はNHKマイルCなどを制したピンクカメオ先日サウジで重賞を制したステイフーリッシュの母でもあるカウアイレーンですので、是非とも活躍馬を期待したくなります。

レディアリエッタは未勝利馬。ディアチャンスクイーンステークスの勝ち馬で、2代母の全兄ダイイチオイシ函館2歳ステークス勝ち馬といった感じで、中央の活躍馬はそこそこではあるものの、地方で勝ち星をあげる馬が多い一族です。少し遡ると3代母の半姉には桜花賞と当時のビクトリアカップを勝って牝馬二冠となったアチーブスターがいたりします。

オーマイベイビーは未勝利馬。とはいえ、本馬の名前を最近目にした方も多かったはずです。本馬は2021年クラシックで好走を続けて有馬記念でも4着に入った神戸新聞杯の勝ち馬ステラヴェローチェの母にあたります。また、半兄には朝日杯勝ち馬のゴスホークケンがいるという血統で勢いのある牝系といえそうです。ステラヴェローチェはセレクトセールに上場されましたが、本馬は同じキャロットクラブの馬ですし、サートゥルナーリアとの産駒はクラブで募集されるのではないでしょうか。どんな産駒になるか楽しみです。

 

 

どうか無事でありますように。

今週(3月7日~3月13日)予定日とされる牝馬たち

今週は少し減って8頭。

 

矢野牧場さんのホームページにてスターリーウインドの2022(牝)が、千代田牧場さんのホームページにて3月3日にカウントオンイットの2022(牝)が、二風谷ファームさんのTwitterにて牝馬の産駒が、ガーベラパークスタッドさんのFacebookにてニシノアカツキの2022(牝)が誕生していたことが確認できました。おめでとうございます。母子ともども健康に過ごしてくれることを心から願っています。

それにしても牝馬の産駒が誕生することが多いですね。生物ですので必ず牡牝が半々で生まれる事はほぼありえないわけですが、確認できる範囲でこれだけ偏るのも不思議なものです。

 

7日 パッシフローラ  ラルシュドール

8日 シンジュボシ

9日 カラレイア  デルニエリアリテ

11日 ワイメアビーチ

12日 サクラレーヌ

13日 アンリミット

 

パッシフローラは現役時代に2勝。半妹ダービー卿チャレンジトロフィー制覇など重賞戦線で活躍したマジックタイム近親京都新聞杯を勝ったゲシュタルトがいます。昨年のノーザンファーム繁殖牝馬セールに上場され、受胎した状態で税抜1400万円で落札されました。デビューした産駒はいずれも勝ち星を挙げていますので期待ですね。

ラルシュドールは現役時代に3勝。レクレドールローズSなど重賞2勝を挙げており、半弟ベルーフ京成杯を勝利した優秀なファミリー出身ですね。まあ、そもそもこの牝系はステイゴールドショウナンパンドラ等でお馴染みのゴールデンサッシュダイナサッシュ牝系ですので、納得の優秀さと言っても良いかもしれません。

シンジュボシは現役時代に4勝。近親を見ても特に重賞馬はおらず、好走止まりではあります。しかし、その多くが中央や地方で勝ち上がって勝利を挙げており堅実に走る馬が多いという印象を受けます。地方での活躍の多い牝系で、本馬はStorm Catを持っていますので、素人考えですがそのクロスの影響から産駒は芝でもダートでも走れそうかなという気はしています。

カラレイアは中央で未勝利も名古屋で2連勝し中央復帰がかなったものの故障でその後引退となりました。能力的にはその後中央で勝利をあげても不思議なかったでしょう。フローラSを勝ち、オークスなどG1でも好走したベッラレイア。近親は勝ち上がった馬や重賞好走馬も多くいる牝系で、3代母Pink Doveの半弟にはジャパンCを勝ったゴールデンフェザントがいます。更にPink DoveはG1を2勝などしたタピッツフライを産み、更にその産駒がG1を6勝した名牝グランアレグリアですので活力十分の牝系と言えます。

デルニエリアリテは未勝利でしたが、血統が良すぎます。母が名牝トキオリアリティーと言えば説明不要な人もいるでしょう。オーシャンS勝ち馬アイルラヴァゲイン安田記念など国内外の重賞を制したリアルインパクト香港QE2世Cなどを勝ったネオリアリズムを半兄に持つ良血ぶり。更に半姉ウィルパワーからは春秋マイルG1馬インディチャンプシルクロードS勝ち馬アウィルアウェイが出ており、素晴らしいファミリーです。スピードに秀でた産駒を期待したいと思っています。

ワイメアビーチは未出走。近親を見ても中央競馬で活躍した馬となると、ステラマドレードラジオNIKKEI賞3着その産駒マドリードカフェ京都ハイジャンプ勝ちといった感じで特に多くはないのですが、半兄タートルベイや半姉ポレンティーナなどをみても地方で活躍している近親は非常に多くいます。産駒もダート向きになるかもしれませんね。

クラレーヌは未勝利でしたが、その牝系は「サクラ軍団」の活躍馬を多数輩出してきた名門牝系です。半兄サクラプレジデント札幌記念など重賞3勝セダンフォーエバーの全兄が朝日杯とダービーなどを制したサクラチヨノオー、半兄が朝日杯などを制したサクラホクトオーで、他にも重賞勝ち馬や好走馬が何頭もいます。この名門牝系から再び活躍馬が登場することはロマンがありますし、是非出てきて欲しいと思います。

アンリミットは現役時代4勝を挙げオープン入りを果たしています。半姉にはフェアリーS勝ち馬のノットフォーマルがいて、そのほかの近親にも重賞馬がいますが、その中でも最もビッグネームであるのは、3代母の半兄Seeking the Goldでしょう。現役時代はアメリカG1を2勝し、種牡馬としても日本でも数多くの活躍馬を送りだしました。

 

 

どうか無事でありますように。